必須

二分脊髄を予防できる葉酸

二分脊髄は先天性の病気で、脊髄に起こる障害で、本来閉じているはずの背骨の一部が開いてしまい、神経がむき出しになってしまいます。
この影響で神経が傷つけば、下半身麻痺や尿意を感じないという障害が起こります。
背中にコブのような物ができ、生後2日から3日以内に修復手術を行う必要があります。

二分脊髄を持つ赤ちゃんの8割以上が水頭症を合併するため、生まれてすぐに手術をしなければいけません。
過去に二分脊髄の赤ちゃんを妊娠すると、次に妊娠した時は二分脊髄の可能性が3倍から5倍高くなると言われています。
妊娠初期の神経や脊髄を形成する時に、葉酸が不足する事も要因の一つです。
しかし妊娠初期に葉酸サプリメントを摂取していると、二分脊髄のリスクが大幅に軽減できる事も確認されています。

二分脊髄は、妊娠中の環境が大きく影響を与える事もわかっています。
肥満、糖尿病、ビタミンAの過剰摂取、妊娠初期の高熱発作、抗てんかん薬を飲んでいて葉酸サプリメントを摂取していない人は、二分脊髄のリスクが高いと言われています。

妊娠期間による違いはありますが、妊娠中は400から480マイクログラムの葉酸が必要とされています。
食事からも摂取できますが、食事から摂取できる量は限られていて、妊婦には到底足りない量です。
妊娠中も葉酸サプリメントを摂取した方が良いと言われているのは、赤ちゃんの健康のためでもあり、先天性の障害や奇形を予防するためでもあります。

葉酸は細胞分裂を活性化する作用があります。
妊娠初期は赤ちゃんの神経や脊髄という重要な部分が形成される時期です。
この時期に葉酸が不足していたり、他の環境的な要因がプラスされたりすると二分脊髄や無脳症などのリスクも高まります。
無脳症の場合は流産のリスクも高くなるので、予防のためにも妊娠前からサプリメントで摂取しておくのが理想です。

あくまでもリスクが高まるというだけで、100パーセントそうなるとは限りませんが、リスクがある以上予防は大切です。